読書週間 2024


毎年、読書週間(10月27日~11月9日)にはTwitter(現X)で、“本を読む人”のイラストや写真をツイート(ポスト)しています。
昨年はジェシー・ウィルコックス・スミスのイラストだけを14日間あげたのですが、今年のテーマは“女優”だったので、少し遅くなりましたが、ツイートには入れなかった写真も含めてこちらにまとめます。


★アンナ・カリーナ(Anna Karina)

映画 "Alphaville"(1965年)のスチール


★ジーン・セバーグ(Jean Seberg)

サン=テグジュペリの「星の王子さま」を読むジーン・セバーグ
星の王子さまは彼女が実際に愛読書としてあげていた1冊でした
Photo by Simon Michou, 1956



こちらは1957年の写真
抱えているのは、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」


★ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)



いかにも何不自由なく育った生意気なパリっ娘、といった雰囲気の頃のブリジット・バルドーが好きなのですが、この少女らしい写真、撮られたのが1953~1955年ということは、既に最初の結婚後ですね


★シャーリー・テンプル(Shirley Temple)

1934年の映画 "可愛いマーカちゃん(Little Miss Marcer)" から
手にしている本 "The Boy's King Arthur"は、マロリー版「アーサー王の死」の児童向け抄訳
この中世風のドレスをデザインしたのはハリウッドの衣装デザイナー、イーディス・ヘッド

モノクロの写真ではわかりませんが、実際には赤いベルベットで、かなり手の込んだデザインです
(こちらのFacebookの記事には、この衣装についての解説もあります)


★ジュディ・ガーランド(Judy Garland)

この日はハロウィンだったので、それっぽいものを選びました
「オズの魔法使」が公開される前年(1938年)の写真で、ジュディは15~16歳
本は小道具で、おそらくカバーだけを作って掛け替えたものでしょう

ドロシーの衣装で「オズの魔法使い」を読むジュディ


★リリアン・ギッシュ(Lillian Gish)

Photo by Alfred Cheney Johnston, 1923

リリアンと妹のドロシー・ギッシュ
(以下2枚も)


リリアンとドロシー、母のメアリー

★メアリー・ピックフォード(Mary Pickford)

リリアン・ギッシュとは、ふたりがスターになる前からの付き合いで、生涯の親友だったメアリー・ピックフォード
写真は、アメリカの作家ケイト・D・ウィギンの「少女レベッカ」を原作とした映画 "Rebecca of Sunnybrook Farm"(1917年) から
手にしているのは原作の初版本




こちらは1921年の写真
メアリーが読んでいるのは、彼女が主演して同年に制作・公開された「小公子」の原作


★カトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve)

アニエス・ヴァルダ監督・脚本の映画 "Les Créatures"(1966年)のスチール
撮影は、イタリアの写真家であり脚本家でもあったマリル・パロリーニ(Marilù Parolini)

映画の一場面

同じくアニエス・ヴァルダ監督の "幸福(Le Bonheur)" 1965年から、本のある風景

"城の生活 (La de château)" 1966年

"別離 (La chamade)" 1968年


★オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)

1953年、翌年公開の「麗しのサブリナ(Sabrina)」の撮影中、ビバリーヒルズに借りた自宅アパートにて
雑誌“LIFE”の記事のためにポーズをとるオードリー・ヘプバーン
撮影はファッションフォトグラファーのマーク・ショウ(Mark Shaw)




★ヴィヴィアン・リー(Vivien Leigh)

メラニー役のオリヴィア・デ・ハヴィランドと「風と共に去りぬ」の原作本を読むヴィヴィアン・リー
(このツイートをした11月5日は、ヴィヴィアン・リーの誕生日だったため、この写真を選びました)
スカーレット役の契約書にサインをするヴィヴィアン・リー
上の写真は、この時に撮られたもののようですね
「風と共に去りぬ」の点字版にサインをするヴィヴィアン・リー


こちらは1935年頃、最初の夫と娘と暮らしていたロンドンの自宅で


★グレース・ケリー(Grace Kelly)

結婚の前年の1955年、ジャマイカで休暇を過ごすグレース・ケリー

撮影はアメリカの写真家ハウエル・コナン(Howell Conant)で、グレース自らの招待でこの休暇旅行に同行したそう
コナンは、これ以降グレースの死の直前まで、彼女とレーニエ大公のプライベートな家族写真を撮り続けました


★マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)



1951年
読んでいるのは、ハイネの詩と散文を集めた翻訳書 "The Poetry and Prose of Heinrich Heine"

読んでいるのは、ホイットマンの "草の葉(Leaves of Grass)"


写真家ジョン・フローレア(John Florea)が撮ったマリリン・モンロー(1951~56年)
1950年代半ばまで、フローレアの写真は所謂ブロンド・ボムシェルとしてのマリリン・モンロー像の確立(後にそれは彼女を苦しめることになりますが)に大いに貢献し、マリリンは一躍スターとなります


これも時期的には同じ頃
1953年、ハリウッドの自宅にて
撮影はアルフレッド・アイゼンスタット(Alfred Eisenstaedt)

フォトジャーナリストだった彼らしく、意図的に本の題名を見せるような(ちょっと意地悪な)演出は一切無し
マリリンのナチュラルな表情が魅力的です


★ロミー・シュナイダー(Romy Schneider)


1954年の映画 "女王さまはお若い(Mädchenjahre einer Königin)" のスチール
同じ時に撮られたものだと思いますが、角度や表情で年齢が違って見えます
下のほうが大人っぽい

source

こちらは、1956年の映画 "若き皇后シシー(Sissi l'Impératrice)"


★原節子(HARA Setsuko)

映画「嫁入り前の娘達」(監督:吉村廉/1936年)の原節子(右)、左は花柳小菊


この映画は、日本でも大ヒットしたレオンティーネ・ザガン監督の「制服の処女」(1931年)を翻案したもの
当時15歳とは思えない、原節子の落ち着きのある美しさ!

こちらは小津安二郎監督の「晩春」(1949年)での原節子
読んでいるのは新潮文庫ですね
左隣は笠智衆

そして、これが読書週間の最終日でした。


ところで、最近は“女優”でなく、男女ともに“俳優”という言葉を使うことが増えていますね。
理由は理解できますし、そうすべき場面もあるかと思いますが、ここでは敢えて“女優”としています。
個人的に好きなのです、女優という言葉の響きも、含むニュアンスも。


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